選手村事故、組織委が謝罪 北薗選手は食欲不振を訴える

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 東京パラリンピック選手村東京都中央区)で自動運転の自動車が視覚障害の選手と接触した事故について、大会組織委員会は28日、都内で記者会見を開き、中村英正・運営統括は「事故で選手が欠場となり、おわび申し上げる」と謝罪した。

 事故に遭ったのは、柔道(視覚障害)男子81キロ級の北薗(きたぞの)新光選手(30)で、28日の試合を欠場した。

 会見に同席した日本パラリンピック委員会の高橋秀文副委員長によると、北薗選手に外傷はなく、脳のMRI検査でも異常はなかったが、事故後に食欲不振などの体調不良を訴えたという。日本代表のチームドクターから「脳振盪(しんとう)の可能性があり、1週間かけて競技に復帰させるべきだ」との意見があり、欠場を決めたという。北薗選手は「車にぶつかったか分からない」と説明しているという。

 26日の事故発生から発表が遅れたことについて、組織委の中村運営統括は「選手村の運営と選手個人の動向の両方に対応する立場で、どう発表するか検討するなかでタイミングが遅くなった」とおわびした。

 その上で「選手村では視覚障害だけでなく、聴覚障害や車いすの方々が一同に暮らしている。誰に対しても安全な選手村であるよう安全を徹底する」と述べた。

 警視庁や組織委によると、事故は26日午後2時ごろ発生。居住棟と食事を提供するメインダイニングをつなぐ横断歩道を渡っていた北薗選手に、右折してきた大型電気自動車「eパレット」が接触した。eパレットはトヨタ自動車が開発した自動運転の電気自動車。選手が村内を移動する際に使われていたが、事故直後から運行を停止している。これまでトラブルの報告はなかったという。