8月まさかの豪雨、なぜ? 三つの悪条件、温暖化影響か

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竹野内崇宏
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 各地で被害を出した今月中旬の豪雨。前線がまるで梅雨期のように停滞し、湿った空気が流れ込んで雨雲が活発化、線状降水帯も多発した。専門家も珍しいと口をそろえた盛夏の大雨はなぜ生じたのか。地球温暖化との関連を指摘する声もある。

 気象庁によると、広島県福岡県などに大雨特別警報が出された8月11日ごろからの大雨では、22日時点の集計で、全国の計67観測地点で72時間雨量が過去最高を更新した。

 筑波大の釜江陽一助教(気象学)は「8月としては極めて珍しく、日本列島に前線が停滞して大雨になる気象条件がいくつも重なった」と話す。

 釜江さんによると、8月に前線が停滞する要因となったのは大きく三つある。

 一つが、シベリア大陸など日本の北側の上空を流れる偏西風「寒帯前線ジェット気流」の蛇行だ。

 例年ならシベリアからオホーツク海へと抜けていく気流が、いったん北極海付近まで北上し、再びオホーツク海まで南下してから東に向かう流れになった。

 蛇行に囲まれる形となったシベリア東部には高気圧ができ、この存在が蛇行をさらに長引かせる「ブロッキング高気圧」と呼ばれる現象に発展した。

 この気流に沿う形で、オホーツク海には北東から冷たい空気が流入。暖かいシベリア大陸との間に温度差ができたことで、例年ならほぼ消えているオホーツク海高気圧の勢力が再び強まった。

 二つ目が、太平洋高気圧の勢力がなかなか強まらなかった点だ。普段なら日本列島を覆って猛暑をもたらすのに、南の海上にとどまりがちになった。原因は不明だが、インド洋の気候などと連動する「テレコネクション」という地球規模の気象現象が関わっている可能性があるという。

 このため、例年なら太平洋高…

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