渋谷の若者向け接種、抽選でも2千人殺到「確実に券を」
東京都が渋谷区に設けた若者向け新型コロナウイルスワクチン接種会場は28日、開設2日目も接種を求める若者らの長い列ができた。予約不要の先着順がこの日から抽選に切り替わったが、抽選券を求めて1キロほどの列ができた。周辺では「当落」で一喜一憂する若者の姿があった。
「予約取れず感染、恐ろしい」「ほっとした」 分かれた結果に
正午前、会場の渋谷区立勤労福祉会館前では、マスク姿の若者たちが一斉にスマホを見つめた。予定より早い8時過ぎから11時半ごろまでに配られた抽選券の当選番号がLINE(ライン)などで公表された。「ない」と残念そうにつぶやく人や、当選したのか、うれしそうに目尻を下げて喜ぶ人の姿が見られた。
豊島区の居酒屋アルバイト、坂田祥也さん(33)は「確実に抽選券を得たい」と午前6時前にやってきた。抽選結果が通知されるLINEやツイッターを登録しておらず、一度帰宅して正午前にもう一度会場に足を運んだが、都職員が掲げる当選番号表に自分のものはなかった。「コロナから逃げられるんだったらどこでもいいから打ちたかった。予約が取れない間に感染してしまうことが恐ろしい」と肩を落とした。
品川区の高校3年の女子生徒(18)も「落選」。午前8時から1時間以上並び、区内の図書館で結果を待ったが、報われなかった。これまで区や国の接種会場の情報をこまめに確認してきたが、ネットがうまくつながらずに予約を取れなかった。「今回は公平なやり方だけど、会場まで足を運んで時間も潰さなきゃいけないのはどうかなと思った。怒りより、やるせない気持ち」と話した。
江東区から港区の高校に通う女子生徒(17)は当選し、昼過ぎに接種を終えた。「接種した友人たちは副反応が結構出ると言っていたけれど、やっぱり感染する方が怖いのでよかった」。ただ、今回のやり方には疑問もあるという。「暑いし、密だし。感染リスクも考えると、もっとうまくやれないのかと思った」と話した。
同じく当選した府中市の大学…

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