60歳目前、17年ぶりのパラ 全盲の柔道家が戦う理由

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遠藤隆史
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 60歳が目前に迫るいま、17年ぶりにパラリンピックの舞台に帰ってきた。柔道(視覚障害)男子100キロ級に出場する松本義和(59)は、2000年シドニー大会の銅メダリストで、04年アテネ大会にも出場。集大成の舞台となる東京で29日、試合に挑む。

 24日にあった開会式。松本は片手に持った国旗を振りながら、17年ぶりの式典の雰囲気を楽しんでいた。

親戚に「うちの前歩くな」

 高校1年で緑内障を発症。右目はすぐに見えなくなり、左目も視力が落ち続けた。黒板の板書も、借りたノートの文字も、体育のバレーボールの球も見えない。「スポーツも勉強も、自分はできる人間だと思っていた」。視力を失っていく自分を受け入れられず、不良と一緒にサボるふりをして授業から逃げた。

 20歳で全盲になった。親戚から「恥ずかしいからうちの前を歩くな」と言われたこともある。

 「絶対負けへんぞ。自分の力…

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