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渋谷区の若者向けワクチン 列縮小も1千人が「落選」

山口啓太
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 東京都渋谷区に設けた若者向け新型コロナウイルスのワクチン接種会場は29日、運営3日目を迎えた。前日は希望者が会場の外に約1キロの列をなしたが、この日は抽選券の配布時間の前倒しもあり、最長で60メートルほどにおさまった。ただ、抽選倍率は約4倍で、来場者のうち約1千人が接種を受けられなかった。落選した人からは来場しないと抽選券がもらえない運営方法に不満の声も聞かれた。

当選倍率6・3倍→3・8倍 「ネット抽選」求める声も

 都によると、29日は前日より1時間ほど早い午前7時ごろから会場前で抽選券の配布を始めた。ほかにも抽選券を配る際の本人確認の手続きを簡略化したり、結果を知らせるLINE(ライン)のQRコードを券に記載したりして、受付時間を短縮したことなどもあり、前日のような長い列はできなかった。配った抽選券は1357人分で、当選は354人。倍率は約3・8倍で、前日の同6・3倍から大きく下がった。

 都の担当者は「接種翌日に起こることの多い副反応が平日に重なることや倍率の高さから敬遠する人もいたのではないか」とした上で、「想定以上の混雑が2日続いたが、今日はスムーズだった」と話した。

 一方、希望者からは運営方法に不満の声も漏れた。

 前日も抽選に参加した西東京市の会社員の男性(21)は職場に「接種の副反応で平日に休みをもらうかもしれません」と伝え、この日も会場に足を運んだ。だが、結果は再び落選。前日は午前8時ごろから1時間20分ほど列に並んだため、この日は「暑い中、長く並びたくない」と午前8時前に到着。列はなく、受け付けもスムーズだったというが、自宅に戻る時間はなく、午前11時すぎまで会場周辺で結果を待っていた。

 仕事が落ち着いた8月初旬以降、市や国の大規模接種のネット予約も何度も試してきたが、いずれもすぐに受け付けが終わり、枠を取れずにきた。「これだけ労力をかけているのに、いつ受けられるのかと思う。ネット抽選の実施も検討してほしい」と話した。

 会場となる渋谷区立勤労福祉会館が休館となる30日は、受け付けを行わない。次の同会場での受け付けは31日の予定だ。(山口啓太)