警官発砲で死亡の男性、穀物乾燥機がうるさいと通報

藤谷和広
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 千葉県匝瑳(そうさ)市で28日夜、「隣家の音がうるさい」との110番通報を受けて現場に駆けつけた警察官が、通報者の男性に拳銃を発砲する事案があった。男性は弾が腹部付近にあたり、搬送先の病院で死亡が確認された。県警は、男性が警察官にのこぎりを振り下ろそうとしたと説明している。

 県警匝瑳署によると、匝瑳市吉崎の無職男性(74)から28日午後6時40分ごろ、「隣の家の乾燥機の音がうるさい」と110番通報があった。隣の家は数十メートル離れており、穀物用乾燥機が動いていたという。巡査長と警部補の男性警察官2人がこの家で住人に話を聞いていたところ、通報した男性が、刃渡り約30センチののこぎりを振り回しながら敷地内に入ってきたという。

 巡査長は「止まれ」「捨てろ」と言いながら拳銃1発を空中に発砲。巡査長はさらに「撃つぞ」と警告したが、男性が約2メートルまで接近し、巡査長にのこぎりを振り下ろそうとしてきたため、男性に向けて1発撃ったという。発砲後も男性は立っていたといい、警察官2人は男性を取り押さえて公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。銃弾はみぞおち付近にあたり、男性は約3時間半後に搬送先の病院で死亡が確認された。

 匝瑳署の高谷義則次長は「巡査長は男性の腹部を狙って発砲した」と認めた上で「緊急性があり、現時点では適正な対応だと考えている」と話した。署には2016年以降、男性や相手方から騒音に関する相談が計4回寄せられ、署が助言や指導をしていたという。(藤谷和広)