正恩氏、若者にK-POP拡大で警戒 「前代未聞の…」

ソウル=神谷毅
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 北朝鮮金正恩(キムジョンウン)総書記は北朝鮮が「青年節」の記念日とする28日、重要な経済事業に志願した若者らに祝賀文を送り、「我々は建国以来の最も厳しい局面にひんしている。前代未聞の難関を不屈の精神力で突破している」と強調した。朝鮮中央通信が29日、報じた。

 正恩氏は、米国をはじめとした国際社会による経済制裁を念頭に「悪辣(あくらつ)な制裁や圧力、執拗(しつよう)な思想的・文化的な浸透の試みで、青年たちを変質させようとする帝国主義者たちの企図は水泡に帰した」と指摘。「新しい世代を革命から切り離そうとするのは100年経っても実現できない妄想だ」と主張した。

 北朝鮮は長引く経済制裁や新型コロナウイルス流入を防ぐ国境封鎖、水害や干ばつで経済事業が厳しい。一方、中国経由で密輸されるK-POPなど「韓流」コンテンツが若者を中心に拡大。当局が統制を強化している。正恩氏の発言には、若者が「韓国化」して体制が動揺することへの警戒とともに、国内の結束を高める狙いがあるようだ。

 青年節は、北朝鮮で青年同盟が結成されたことにちなんだ記念日で、北朝鮮の各地で祝賀行事などが行われた。(ソウル=神谷毅)