中部横断道 山梨―静岡間全線開通

岩城興
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 【山梨】中部横断自動車道の山梨、静岡両県を結ぶ区間が29日、全線で開通した。午後4時の開通に先立ち、山梨県身延町内で記念式典があった。着工から24年、当初予定から3年余り遅れの開通。交通の利便性が向上し、「両県の交流、発展につながる」と期待の声があがった。

 全線開通したのは中央自動車道の双葉ジャンクション(JCT)=山梨県甲斐市=と、新東名高速道路の新清水JCT=静岡市=を結ぶ74・3キロ。残っていた下部温泉早川インターチェンジ(IC)=山梨県身延町=と南部IC=同県南部町=の区間(13・2キロ)が完成した。当面片側1車線。

 記念式典は同日午前、新設された身延山IC近くの「和田トンネル」内で開催。両県の自治体の首長や、選出の国会議員ら約130人が出席した。山梨県長崎幸太郎知事は「山々に囲まれた本県にとって清水港富士山静岡空港へのアクセスが向上し、経済、観光の活性化に計り知れない効果が期待される」。静岡県川勝平太知事は「『ふじのくに』一体化の大きな前進となる」と祝った。

 1997年10月に双葉JCT―増穂IC間で着工し、2006年12月に同区間が開通。順次延ばしてきたが、全線の開通は当初予定の17年度から3度にわたり延期された。

 国交省甲府河川国道事務所によると、今回の開通区間を含む静岡寄りの六郷IC―富沢IC(28・3キロ)間は険しい山間地を通り、約75%がトンネルや橋梁(きょうりょう)になった。断層帯「糸魚川―静岡構造線」が通って地質のもろい箇所が多く、難航したという。

 中部横断道は、新清水JCTを起点に山梨県内を経由し、佐久小諸JCT=長野県小諸市=に至る全長約137キロの計画路線。長野側では上信越自動車道と接続するが、山梨―長野間は未整備となっている。(岩城興)