オリックスの25歳 勝利を呼び込んだ高卒7年目の覚悟

佐藤祐生
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 (29日、プロ野球 オリックスバファローズ6―3福岡ソフトバンクホークス)

 オリックスの宗(むね)佑磨がひと振りで均衡を破った。

 2―2の七回2死二、三塁。「先輩たちが必死につないできてくれた。自分も勢いに乗っていこう」。ベルト付近に来た直球をフルスイングし、右前にはじき返す。三塁走者をかえすと、一塁で両手を振り上げた。

 横浜隼人高から2014年秋のドラフト2位で入団した。右投げ左打ちの外野手登録だが、中嶋聡監督が2軍監督をしていたころに三塁手をすすめられ、7年目にして初めて「2番・三塁」の定位置をつかんだ。

 これまでの最多出場は18年の74試合。19年は54、20年は72と1軍、2軍を行ったり来たりしていた。

 今季、春季キャンプに足のけがで参加できなかった。「出遅れた」という危機感が意識を変えた。「そろそろしっかりやらないとダメだな」。練習から一球、一球により集中して取り組み、試合では「仕方ない」とダメなプレーを割り切れるようになった。

 オープン戦でアピールして開幕スタメンをつかんだ。身体能力が高く、難しい打球も軽快な動きで処理する好守備が光る。打撃では俊足の1番福田周平と打率トップの3番吉田正尚をつなぎ、勝負強さも備える。

 自己最多の96試合目となるこの日も、勝利を呼び込む一打を放って自身の役目を果たした。「ここまで出続けたことがなく、未知の世界でやっている」。だが、覚悟を決めた25歳が臆することはない。(佐藤祐生)

 バルガス(オ) 登板2戦目で初勝利。「ストライクに投げきることだけに集中した。チームも勝ったので最高です」

 中嶋監督(オ) 「タフなゲームだった。最初は簡単にアウトになっていたが、後半にかけて打線が全員でつながった」