大阪・池田市長選、滝沢氏当選 サウナ問題、前市長破る

瀬戸口和秀、寺沢知海、浪間新太
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 大阪府池田市で、市長が家庭用サウナを市役所に持ち込むなどした問題で辞職したことに伴う市長選が、29日に投開票された。新顔で前市議の滝沢智子氏(40)=大阪維新の会=が、前市長の冨田裕樹氏(45)=無所属=、新顔で前市議の渡辺千芳(ちよし)氏(67)=同=、新顔で元市議の内藤勝氏(74)=同=を破り、初当選を決めた。大阪府内初の女性市長となる。投票率は51・66%(前回55・52%)だった。

 冨田氏は市長在任中、市議会の調査特別委員会(百条委員会)から、サウナの持ち込みを「市長としてあるまじき行為」と批判されたのに加え、市職員へのパワハラを認定された。冨田氏はパワハラについて「でっちあげ」「全く事実と異なる」と立候補表明の記者会見で反論。選挙戦で、「潔白」の意味を込めて白色をイメージカラーに選んだ。市長の時の実績として「事業見直しによる財源創出」などを強調した上、「政治改革を行い、新しいまちづくりを実現する」と訴えたが、及ばなかった。

 滝沢氏は、冨田氏の市議時代の秘書を経て、2019年に大阪維新の会から市議に当選。今回、「市政の混乱を収めるため立ち上がる覚悟をした」として市議を辞職し、立候補した。選挙戦で「次世代の子どもたちに誇れる池田をつくっていく」と訴えた。最終日には大阪維新の会代表の吉村洋文・府知事が応援に入った。

 大阪維新の会は、19年の前回市長選で冨田氏を公認。冨田氏は20年のサウナ問題発覚後に離党した。維新は今回、冨田氏の立候補に対し「けじめも潔さもない」(同会前代表の松井一郎大阪市長)と批判。滝沢氏からの申請を受け、公認を決定した。再び維新の市長が就くことになった。(瀬戸口和秀、寺沢知海、浪間新太)

サウナ問題をめぐる経緯

2020年10月 ニュースサイトが「(冨田氏が)市役所に家庭用サウナを持ち込んでいた」と報道。冨田氏は事実を認めて謝罪

     11月 冨田氏が市外の自宅との往復に公務用のタクシーチケットを使用していたことも発覚。池田市議会が調査特別委員会(百条委員会)を設置。今年3月までに冨田氏や市幹部らを証人尋問した。冨田氏による市職員らへのパワハラ疑惑も浮上したが、冨田氏は否定

21年4月12日 百条委が冨田氏に対して「不信任決議が相当」とする調査報告書案を全会一致で可決。パワハラ行為があったとも認定

     26日 冨田氏が記者会見で「高齢者への(新型コロナウイルスワクチン接種が行き届いた時に辞職したい」と辞職の意向を表明

     27日 市議会が百条委の調査報告書案を可決。しかし、市長不信任決議案公明党の3人が賛成の方針から反対に転じたことなどから否決

   6月25日 冨田氏が市議会で、7月30日付で市長を辞職すると表明

   7月27日 冨田氏が記者会見で、辞職に伴う市長選に無所属で立候補すると表明

     30日 冨田氏が辞職

   8月29日 市長選が投開票され、冨田氏が落選確実に