吉野杉で曲がる木のマスクケース、岐阜大と研究し商品化

近藤郷平
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 木材を圧縮加工してつくった「曲がる木のマスクケース」を、木材販売などを手がける名古屋木材(名古屋市)が今年2月に発売した。コロナ下ならではの商品をつくろうと、独自技術を生かして商品化した。

〈名古屋木材〉

 名古屋市。1945年設立。木材や合板、建材の販売や、戸建ての建築やリフォームを手がける。「曲がる木」の技術を使った一般向け商品も販売している。2021年3月期の売上高は43億円。従業員数は61人(7月時点)。

 同社は2005年から、国産木材を加工する時に役立つ技術を得ようと、岐阜大学と共同で研究をしてきた。海外産の木材との価格競争にさらされている国産木材の利用をもり立てていきたい、と考えたのが共同研究のきっかけだった。

 同社は「曲がる木」の特許を09年に取得。この木は、水と熱、プレスの力を利用し、薬品を使わずつくれるのが特徴だ。専用の木材圧縮装置に木材を入れ、100~200度の水蒸気を吹き付け、熱処理を施す。その後に木材をプレス加工して圧縮する。すると、木材は木目にそって曲がるようになるという。

 難点は、曲がる木をつくるのには、手間ひまがかかることだ。

 同社は企業向けの販路開拓を探ったが、コスト面で難しかった。そこで、一般消費者向けの商品を企画し、12年から販売を始めた。靴べらや名刺入れ、システム手帳など関連商品を増やしてきた。

 「曲がる木のマスクケース」は、月200個を超えるペースで売れている。

 素材は、奈良の吉野杉を使っており、ケースは一般的な不織布のマスクを折りたたんで収納できるサイズだ。ほんのり木の香りがする。内側には菌が増えるのを抑える制菌作用がある生地を使っている。

 税込み2200円。同社のサイト(https://www.ligno-shop.jp/別ウインドウで開きます)で購入できる。担当者は「プレゼントにもおすすめ」と話す。(近藤郷平)