米中外相、アフガンめぐり電話協議 協力の姿勢に温度差

アフガニスタン情勢

北京=林望、ワシントン=園田耕司
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 中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相と米国のブリンケン国務長官が29日、電話協議した。中国外務省によると、ブリンケン氏はアフガニスタンの諸課題について、イスラム主義勢力タリバンが国際社会と連携して解決に尽力するよう、国連安全保障理事会が一致して呼びかける必要があると述べたが、王氏は慎重な姿勢を示した。

 中国外務省によると、ブリンケン氏は、アフガニスタンからの外国人の避難▽地元住民への人道支援▽同国を再びテロ組織の温床としないこと――について、国連安保理タリバンに対して一致したメッセージを発するべきだと訴えた。

 王氏は「米軍の拙速な撤退がテロ組織に復活の隙を与えた」とし、暴力の連鎖を防ぐよう米国に要求。安保理による働きかけについては「安保理が何らかの行動を起こす場合、状況の悪化でなく、緩和に役立つものでなければならない」と条件を付けた。

 ただ、王氏は「各国がタリバンと接触し積極的な方向に導く必要がある」とも述べ、米国がアフガニスタンの再建に関与していくべきだとの立場を示した。

 双方は米中関係についても協議。王氏はアフガン情勢や気候変動問題などで協力の余地はあるとしつつも、新型コロナウイルスの起源をめぐりバイデン政権が米情報機関に命じた再調査について、「起源調査の政治化をやめるべきだ」と強い不快感を示した。

 一方、米国務省も声明を発表。ブリンケン氏は、国際社会がタリバン側に対し、アフガニスタン国内に残る地元の人々と外国人の、安全で自由な国外移動を可能にするという約束を守らせることが重要だという点について話したという。(北京=林望、ワシントン=園田耕司