アフガン、預金引き出しを制限付きで認可 銀行閉鎖続く

アフガニスタン情勢

バンコク=乗京真知
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 アフガニスタンでイスラム主義勢力タリバンが政権を崩壊させた後、タリバン傘下に入ったアフガン中央銀行は28日、閉鎖が続く国内の銀行に対し、預金者1人あたり週200ドル(約2万2千円)の引き出しを認めるよう通達した。地元メディアが報じた。

 生活費を引き出せない国民の不満を解消する狙いがありそうだ。

 住民によると、首都カブールでは15日以降、国営銀行の本店を除いて、ほとんどの銀行が閉鎖。本店前には、夜明け前から連日数百人が座り込んでいる。

 預金の引き出しを求めて抗議する群衆に対し、タリバン戦闘員が威嚇発砲して黙らせている状態だ。

 そんななか、アフガン中央銀行のトップに就いたタリバン幹部は28日、銀行幹部との会議で預金者1人あたり週200ドルもしくは2万アフガニ(約2万7千円)の引き出しを認めるよう要請した。地元メディアによると、引き出し制限は「一時的」なもので、徐々に正常化を図る方針が示されたという。

 ただ、正常化の見込みは薄い。米国がアフガン中央銀行の資産を凍結したほか、国際通貨基金(IMF)は経済支援の送金を停止。米メディアによると、世界銀行も支援事業への支出を止めた。

 どの銀行も現金が不足しており、たとえ営業を再開しても預金の引き出しに応じる余裕がないのが実情だ。

 通貨アフガニの価値は日増しに下がっている。住民によると、政権崩壊前に1ドル=69アフガニだった両替のレートは、現在1ドル=90アフガニまで下落している。(バンコク=乗京真知