ヘルパーの代筆投票、二審も認めず 公選法規定は合憲

米田優人
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 選挙の投票用紙に自筆できない障害者らの代筆を、投票所の係員に限るとした公職選挙法の規定が憲法違反に当たるかが争われた訴訟の控訴審判決が30日、大阪高裁であった。西川知一郎裁判長(松井英隆裁判長代読)は、公選法の規定を合憲と判断し、自分が希望するヘルパーなどの代筆を認めるよう求めた原告側の訴えを退けた。

 訴えたのは、大阪府豊中市の中田泰博さん(49)。中田さんは脳性まひがあり、親しい介助ヘルパーらに代筆してもらい投票してきた。だが、2013年の公選法改正で代筆は「投票所の事務に従事する者」とされたため、16年の参院選で、ヘルパーによる代筆投票が認められなかった。

 中田さんは、改正された公選法の規定が投票の秘密を保障する憲法15条に違反すると主張。面識のない第三者に投票先を知られずに投票できる選択肢を設けるべきだとし、ヘルパーに代筆を頼める権利があることの確認などを求めていた。

 30日の高裁判決は、規定は自筆できない人の投票の秘密を制約するが「投票所の係員には公務員としての守秘義務があり、制約を最小限度にとどめようとするものだ」と指摘。不正投票を防ぎ、選挙の公正を確保するための措置でやむを得ないとして、昨年2月の一審・大阪地裁判決と同様に、合憲だと結論づけた。

 判決後に記者会見した中田さんは「非常に残念で悔しい。障害者の平等な投票は、まだまだ先が遠いと改めて思った。(最高裁で)投票における多様性について考えてもらいたい」と語り、上告する意向を示した。(米田優人)