遺族に「より丁寧に対応」 いじめ調査で旭川市教育長

本田大次郎
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 北海道旭川市で3月、中学2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)が遺体で見つかり、市教育委員会の第三者委員会がいじめの有無などを調査している問題で、市教委は30日、記者会見を開き、調査の進み具合を説明した。第三者委は7月に母親に調査への要望を聞いたが、8月に母親が手記を公表して調査への不信感を訴えたことから、「今後はより丁寧に対応したい」としている。

 広瀬さんは2月、自宅を出たきり行方不明になり、3月に市内の公園で遺体で見つかった。死因は凍死とみられる。母親は、中1の1学期にいじめがあり、学校や市教委に何度も相談したが、いじめは認められなかったと訴えている。弁護士や臨床心理士らによる第三者委はいじめの有無や死亡との因果関係、当時の学校や市教委の対応などを調べている。

 この日の市教委の説明によると、5月と6月の会合には市教委も同席したが、調査対象に市教委も含まれているため、7月9日の第3回以降は、第三者委のメンバーだけで開催している。第3回には母親と代理人の弁護士が出席し、調査への要望を聞き、資料の提供を受けた。その後の3回では、生徒からの聴取やアンケートの方法について検討した。聴取やアンケートの実施時期、報告書をまとめる時期については「未定」としている。

 母親は今月18日に公表した手記で、「調査の進捗(しんちょく)に関する情報が極端に少ない」として、第三者委に対して「違和感と疑問をぬぐい去れない」と訴えた。これを受けて市教委が第三者委に対応を求めたところ、「すでに対応している」と回答があったという。

 黒蕨真一教育長は「手記は真摯(しんし)に受け止めている。これまでも遺族の意向を聞きながら進めてきたが、一つ一つの取り組みをより丁寧にしたい」と話した。

 母親の手記が公表されたあと、西川将人市長は市教委に対し、情報開示に努めるよう求めていた。26日には文科省の担当課長が市教委を訪れ、調査を迅速に行うことなどを指導した。(本田大次郎)