赤ん坊の寝顔撮るはずが…アプリ悪用、増える盗撮の被害

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新谷千布美
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 路上や駅構内での「盗撮」が増えている。この10年で全国では2倍、大阪府内では3倍になっている。靴などに仕込む小型カメラが手軽に入手できるようになったことが一因とみられ、大阪府警も取り締まりを強化している。

 8月初めの平日、南海難波駅で、府警南署などの捜査員約10人が、「盗撮など女性の被害が多く発生しています」と、通行人に声をかけていた。「音楽プレーヤーを聞きながらや携帯電話の画面を見ながら歩くのは危険です」「注意散漫になり不審者に気づけません」など、気をつけるポイントをイラストでまとめたチラシも配っていた。

 南署によると、盗撮の発生件数は夏に春の2倍まで増えるという。女性が薄着になるためとみられる。府警は六つの鉄道駅が集まる大阪市中央区の難波周辺に私服警官を配備し、重点的にパトロールを始めた。

 近年、盗撮の被害は深刻化している。

 警察庁によると、全国で逮捕・書類送検した件数は2010年に1741件だったが、19年には3953件と2倍超となり、このうち2871件がスマホ、610件が小型(秘匿型)カメラによるものだった。

 大阪府内でも10年の78件から20年は257件と3倍以上に。今年は6月末時点で昨年同期比約1・3倍の144件とペースは上がっている。

 「本来は赤ん坊などの寝顔を静かに撮るために開発されたはずのスマホの無音撮影アプリがよく使われています」。南署の城島(じょうじま)剛喜(ごうき)・生活安全課長は話す。南署によると、犯行にはスマホのほか、ペンやモバイルバッテリー、眼鏡の中に搭載された小型カメラも使われるという。

 防犯アドバイザーの京師(きょうし)美佳さん(50)は「かつては探偵や調査会社が身分証を提示して購入していた小型カメラが、ネットで気軽に買えるようになっていることが増加の一因。カメラを靴のつま先や傘に仕込むこともある」と指摘する。毎年6~10月に被害が増えるという。

 一方、規制は強化されている…

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