掛川出身の杉浦選手が金メダル、喜びに沸く地元

長谷川智
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 東京パラリンピックの自転車ロードタイムトライアルで掛川市出身の杉浦佳子選手(50)が31日、金メダルを獲得し、地元は喜びにわいた。同市出身者のパラリンピック金メダルは初めてで、市役所に横断幕が掲げられた。今大会で県内出身の金メダル獲得者は3人目となった。

 レースから間もない午前11時30分過ぎ、市役所1階ロビーに「おめでとう 金メダル」と書かれた横断幕が掲げられた。久保田崇市長は「地元静岡県での大会でメダル獲得の期待が寄せられ、大きなプレッシャーがあったと思いますが、見事に栄誉を勝ち取りました。市民だけでなく国民に勇気と元気、感動を与えてくれました。ありがとうございます」とのコメントを発表した。

 杉浦選手は地元の中小、城東中、掛川西高を卒業。パラリンピックは初出場で、8月25日のトラック3千メートル個人追い抜きは5位、27日の同500メートルタイムトライアルは4位だった。

 得意のロードではメダルが期待され、2周回る31日のレースでは1周目からリードし、金メダルが決まると「よかった。よかった」と繰り返した。3日のロードレースにも出場予定で、期待が膨らんでいる。

 杉浦選手は薬剤師で、トライアスロンを楽しんでいた。45歳の時、自転車レースで落車して認知機能に障害が出た。その後、障害者のレースに挑戦し、18年にロード世界選手権で2連覇して「パラサイクリングアワード」を受賞。世界的な選手になった。

 杉浦選手は「事故の後、どうやったら死ねるか考えた。でも、もう一度自転車に乗りはじめ、応援してくれる方の喜ぶ顔を見て、生きててよかったと思えた」とレースに参加する喜びを語っていた。(長谷川智)