「同じ教育を受けたい」 体制変えた、島の全盲ランナー

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遠田寛生
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 フワフワという表現が適切だろうか。まだ実感しきれていない様子だった。

 8月30日、国立競技場であった陸上女子100メートル(視覚障害T11)に出場したファティマト・イブラヒム(30)だ。

 予選で出番は終わったものの、伴走者のラバさんと息をあわせて自己ベストの18秒08をマーク。モルディブ初のパラリンピアンになった。

 「気持ちをどう表していいんだろう……。でも自分の名前を国の歴史に刻めた。目標をかなえられた」

 美しい海に囲まれるインド洋の島国に生まれ育った。1200ほどの島々からなる国の人口は、外国人も含めて約50万人だ。

 コロナの前は年間約170万人の観光客が訪れ、リゾート地として人気の国では、この10年で障害がある人への理解が少しずつ進んできたという。その意味でイブラヒムの貢献度は大きい。教育体制を動かした一人だからだ。

 北部の小さな島に住んでいた…

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