韓国の国防予算5・3兆円、日本に迫る 数年内に逆転か

ソウル=神谷毅
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 韓国国防省は8月31日、2022年の国防予算案を発表した。総額は前年比4・5%増の55兆2277億ウォン(約5兆2500億円)となり、日本の21年度防衛費(当初予算ベース、約5兆3400億円)とほぼ肩を並べる水準となった。今後も大幅な増額を計画しており、数年内に日本を追い抜く可能性もある。

 予算案は9月3日に国会に提出される。今回の予算案には、3万トン級の軽空母導入に向けた研究費72億ウォンが盛り込まれた。北朝鮮を監視するための超小型衛星の開発費や次世代型の潜水艦、ミサイル迎撃システム構築などの予算も計上された。同省は「核や大量破壊兵器に対応する戦力増強などの分野を最優先にした」と強調している。

 在韓米軍からの戦時作戦統制権の移譲を目指す文在寅(ムンジェイン)政権は「自主国防」を掲げ、国防費を拡大してきた。国会で原案通りに可決されれば、文政権での国防費の年平均の伸び率は6・5%、5年間での伸び率は37%となった。文政権の5年間で一気に拡大した形となる。

 韓国政府の国防中期計画では、今後も年平均で約6%の増額を予定しており25年には67兆ウォンとなる。20年前は日本の3分の1ほどだったが、日本を上回るペースで増額されており、数年内には国内総生産(GDP)で3倍以上の差がある日本を上回る見通しだ。軍事境界線を挟んで北朝鮮と対峙(たいじ)する韓国の国防費は毎年GDP比で2%を超えている。(ソウル=神谷毅)