コロナ禍の困窮者の減税要望、22年度税制改正

吉田貴司
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 2022年度の税制改正に関する各省庁からの要望が8月末に締め切られ、コロナ禍で影響を受けた個人や事業者の負担を軽くする減税要望が相次いだ。政権が成長戦略として位置づける脱炭素化やデジタル化を促す要望も目立った。

 厚生労働省は、コロナ禍に苦しむ生活困窮者向けの「緊急小口資金」の特例貸し付けに関する非課税措置を求めた。21年度か22年度の住民税が非課税の低所得世帯は返済免除されることになっているが、免除額が年間50万円を超えると、超過分が一時的な収入とみなされ、課税対象になる。これが生活再建の妨げになりかねないとして、非課税にするよう要望した。

 国土交通省は、乗客が激減している航空業界の支援策として、航空機燃料税の軽減措置の延長を要望。21年度は1年間の特例として、税負担が半分にされており、これを続けるよう求めたものだ。固定資産税でも、21年度はすべての土地の税額が20年度より増えないようにされており、この軽減措置の継続も求めた。

 成長戦略の関連では、環境省地球温暖化対策として二酸化炭素(CO2)の排出量に応じて税金をかける「炭素税」の本格導入などを要求。総務省経済産業省は、高速通信規格「5G」の通信網整備を促す減税が来年3月末に期限を迎えるため、延長を求めた。

 税制改正は例年、11~12月に与党の税制調査会で議論を重ね、内容を固める。今年は衆院選後に議論が本格化する見通しだ。吉田貴司