「あの時に似てる。やめるしか…」解散封じられた菅首相、誤算の先に

[PR]

 菅義偉首相が1日、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)前の衆院解散見送りを明言した。首相は前夜に「9月解散」も選択肢とする考えを二階俊博幹事長に伝えたばかりだが、党内から批判が噴き出し、事実上、解散権を封じられた。首相の求心力低下は必至で、総裁選前に「菅離れ」が進みかねない状況だ。

 1日午前の首相官邸エントランスに現れた首相は、神妙な面持ちだった。

 「いまは解散しないということでいいんですね」。記者団にそう念押しされると、「はい、いまの状況じゃ、できないということです」と、丁寧な口調で応じた。これまで温存してきた「衆院解散」カードを、首相が手放した瞬間だった。

 前日まで、首相とその周辺の意気は盛んだった。

 31日昼、国会内であった自民、公明両党の幹事長らによる幹部会合。関係者によると、公明側が衆院選の見通しについて「自民党総裁選をやって、任期満了(選挙)ですかね」と水を向けると、自民側が「総裁選前に解散ですよ」と応じたという。この後、関係者の間で、首相が9月17日告示の総裁選前の衆院解散を視野に入れているとの受け止めが広がった。

 31日夜、首相は東京・赤坂…

この記事は有料会員記事です。残り2009文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    林尚行
    (朝日新聞政治部長=政治、経済、政策)
    2021年9月2日8時44分 投稿
    【視点】

    首相が解散権を行使する構えを見せたところ、自民党の重鎮や側近閣僚から止められ、解散カードを手放す--。こうしたプロセスが明らかになるだけで、菅首相にとって大打撃です。今回、菅首相の威信は大きく傷つき、総裁選を前に自民党内の「菅離れ」が加速し

  • commentatorHeader
    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2021年9月2日6時34分 投稿
    【視点】

    ぼくのかんがえるさいきょうのしゃせつ ■菅義偉よ、国民の延命策を考えよ 39歳で早逝した父は、珈琲と煙草が好きだった。亡くなる寸前にも「煙草が吸いたい」と言った。もっと生きることに執着してほしいと思いつつ、煙草を吸うということが生きる上

2021衆院選

2021衆院選

ニュースや連載、候補者の政策への考え方など選挙情報を多角的にお伝えします。[記事一覧へ]