「人生の1球もらっていた」 元相棒・片岡治大が語る栗山巧への感謝

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山口史朗
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 「おれがいなかったら、もっと早く到達していたと思う」。通算2千安打を達成した西武ライオンズ栗山巧(たくみ)外野手(38)のすごさをこんな表現で語るのは、巨人の片岡治大(やすゆき)・3軍野手総合コーチ(38)だ。西武では1番片岡、2番栗山のコンビで2008年に日本一を達成。2人の間には「1球」を巡る決めごとがあったという。

 序盤から首位を快走した08年の西武を引っ張ったのが片岡、栗山の1、2番だった。片岡は50盗塁で2年連続の盗塁王に。栗山は2番ながら72打点を挙げた。

 渡辺久信・新監督の下、2人に「サインはほとんど出なかった」と片岡は振り返る。

 「2人で1点、取っちゃおう」。これが2人の合言葉となった。

 片岡は「おれ、塁に出たら走るから、1球くれ」と栗山に伝えていた。

 「甘い球が来たら打ってもいいから」とも言ったが、栗山は「気になるんですよね」と待ってくれることが多かった。

 片岡はできる限り、初球で盗塁することを目指した。「でもね、警戒もされるし、簡単じゃないんですよ」。スタートを切れぬまま、栗山のカウントが悪くなることもあった。

 「ただ、栗山は1球あればヒットが打てる。おれがアウトになっても、打ってまたチャンスを作ってくれる」。事実、この年、栗山はそんな制約がありながらも、3割1分7厘の高打率を残している。

 「だから、思い切って走れた。スタートを切る勇気をもらっていた。盗塁王を取れたのも栗山のおかげ」

 象徴的なプレーが巨人との日本シリーズ第7戦の、「伝説」とも言われる同点劇だ。

 1点を追う八回、死球で出た…

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