取り除いたガム 460万個超 「路上の汚れは心の乱れ」

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井上昇
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路上にこびりついたガムを約10秒で取り除く。噴射する水蒸気は空気に触れた瞬間冷えるため、やけどの心配はないという=2021年8月17日午前11時2分、東京・吉祥寺、工藤隆太郎撮影
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凄腕しごとにん

ガムクリーン・カンパニー執行役員 宮本晴一さん(55)

 吐き捨てられたガムは、道や壁にこびりつく。黒ずんで景観を損ねる。

 それらを一つ一つ取り除く。小さなものも見逃さない。イギリス製の専用機械で水を約160度に熱し、水蒸気にして噴射する。ふやけたら洗浄液をかけ、ブラシでこする。ガムは溶け、消滅する。路面に傷を付けない。タイルの目地に入ったものでもきれいに落とせる。

 1個あたりにかかるのは10秒程度。機械1台で1日最大1300個を処理する。この仕事を始めて20年で取り除いたガムの数は460万個を超え、重さにすると約14トンの計算になる。

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ガムの除去作業は、2人1組で行う=2021年8月17日午前11時7分、工藤隆太郎撮影

 ガム除去が専門の「ガムクリーン・カンパニー」が2002年に設立された当時、知人だった出資者に誘われた。清掃の職務経験はなかったが、実働する社員は自分1人だけ。現場作業のほか、機械の輸入、顧客を探す営業などをすべて担った。

 そのころのガム除去は手作業が主流で、機械での作業はなかなかわかってもらえなかった。ある自治体には「ガムがあっても人の命に影響はない。ガム掃除なんかに予算は使えない」と断られた。

 それが現在では、関東を中心…

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