王毅外相「中米協力が唯一の正しい選択」 訪中のケリー特使に訴え

北京=冨名腰隆
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 中国・天津を訪問中の米国のジョン・ケリー気候変動問題担当大統領特使と、中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相が1日、オンラインで会談した。中国外務省によると、王氏は「協力こそが唯一の正しい選択であり、国際社会の切実な期待だ」と述べ、圧力を強めるバイデン政権の対中外交の見直しを求めた。

 ケリー氏は10月から英国で開催される国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向けた協議のため、日本に続き中国を訪問。中国で気候変動を担当する解振華・事務特使と温室効果ガスの削減協力などについて議論する予定だ。

 王氏は会談で「近年、中米関係は大きく落ち込み、深刻な困難に直面している。その原因は、米国が中国に対して重大な戦略的判断ミスを犯しているからだ」と批判。「中国を脅威、ライバルと見るのをやめ、中国への包囲や圧力をやめるべきだ」と訴えた。

 気候変動問題への協力については「双方の利益のみならず全人類に幸福をもたらす」としたうえで、「米側は気候変動協力が中米関係の『オアシス』になることを望んでいるが、周辺が荒れ地になればオアシスもいずれ砂漠化する」と指摘。個別政策ではなく米中関係全体の協力を進めるよう注文をつけた。

 ケリー氏は気候変動問題における米中協力の重要性を訴え、「相互に尊重し、意思疎通と対話を強化したい」と述べたという。(北京=冨名腰隆