根室市水産研、北海シマエビ6万2千匹放流 過去最多

大野正美
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 【北海道】根室市水産研究所は2日、根室海峡地域の名産である北海シマエビの資源増に向け、今年の稚エビ放流事業を始めた。水槽で稚エビを育てる技術の改善で生存率などが大きく向上した結果、今年は過去最多の6万2千匹を市内4漁協の前浜で放流する。

 放流初日の2日は、根室湾沿いの根室漁協の前浜で、約3センチに育った2万匹を船上から海に放った。

 稚エビは、5月に根室半島沿岸で採取した親エビ約300匹から生まれた11万匹を、昨年に続いて研究所に隣接する市栽培漁業研究センターの水槽で飼育した。水槽は海水の加温機能を持ち、15度以上に保った結果、成長が早まったという。

 昨年からは水槽に植物プランクトンを大量に繁茂させて共食い防止も試みている。その結果、研究所の水槽で稚エビ生産を始めた2015年の生存率は20・5%、生産数は6570匹だったものが、今年は生存率61・8%、生産数6万8千匹へと大幅に向上した。放流しない6千匹は、稚エビ生産に使う親エビになるまで引き続き飼育する。

 同センターは北方領土での日本とロシアの共同経済活動のため、国と道の資金で研究所敷地内に整備された。しかし、日ロ協議の難航などから、現在は根室市が単独で北海シマエビのほか、カニ類やウニの増養殖などに利用している。(大野正美)