故郷食材で「高知PR拠点に」 元甲子園球児が大阪にイタリア料理店

羽賀和紀
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 甲子園を沸かせた元球児が、大阪でイタリア料理店をオープンした。高知県立室戸高校で2007年の選抜大会で8強入りした竹村友貴さん(32)。故郷から毎日直送される食材をふんだんに使ったメニューが並び、ランチは予約で埋まる人気店に。須崎市で生鮮食品の仕入れ販売をしている父との二人三脚で「高知のPR拠点」を目指す。

 住宅街が広がるJR高槻(たかつき)駅(大阪府高槻市)前の商店街に「イタリアンダイニングひなた」はある。店頭に並ぶ高知産の野菜を目当てに立ち寄る買い物客も多い。

 竹村さんは室戸野球部で捕手として活躍。強気のリードで投手を引っ張り、選抜8強進出の原動力となった。進学した同志社大でも、今は巨人で活躍する小林誠司捕手らと野球に打ち込んだ。

 卒業後は以前から興味のあった調理の世界へ。専門学校で1年間学び、関西圏のレストランやホテルで腕を磨いた。そんな中、食材本来の味を最大限に生かすイタリア料理に心酔したという。

 4年前に父・浩司さん(56)から、地元・須崎市でのイベントで料理を出してほしいと頼まれた。高知産のナスやキュウリは普段使うものと香りや味の濃さが違う。コーンの冷製スープは調味料を使わなくても甘みが強く出た。

 「香りやうまみが桁違い。鮮やかな色も高知野菜の魅力だった」

 高知の食材の魅力を伝えようと、19年秋に高槻に物産店をオープンさせ、父が仕入れた野菜や特産品を並べた。初夏に旬を迎えるかんきつの小夏や生でも食べられる小玉カボチャのコリンキーなど、大阪ではなじみのない野菜も取り扱った。

 オープン当時から丼物やパスタを持ち帰りで提供していたが、飲食店を開きたいとの思いが募り、今年3月に店をレストランに改装。店頭に販売所を残したまま全18席を設けた。

 メイン料理には、高知沖で取れた鮮魚や「土佐あかうし」などが並ぶ。マルゲリータピザの上には香りの強い高知産バジル、プリンには濃厚な土佐ジローの卵を使うこだわりようで、コロナ禍が収まれば、高知産の日本酒やクラフトビールを提供する予定だ。

 「プロの調理人になって高知の食材の良さを改めて知った。飲食業界はコロナで厳しいが、いつか良くなる時が来ると信じて頑張りたい」(羽賀和紀)