人影ない「みろく横町」 飲み屋時短の八戸市 青森

新型コロナウイルス

横山蔵利
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け1日から、青森県八戸市の酒類を提供する飲食店に対する営業時間の短縮要請が始まった。初日の午後8時、対象地区を含め周辺ではすでに人影がほとんどなかった。長引くコロナ禍で、収入が著しく減る中、出口の見えない状況に飲食店関係者の不安は募っている。

 時短要請の期間は、1日から12日まで。期間中は午前5時から午後8時の営業となる。対象エリアは岩泉町、鷹匠小路、三日町など市中心街の8地区。協力金として、売上高に応じて1店舗1日あたり2万5千円~20万円が支払われるという。対象となる店舗は800店ほどと見ている。

 観光客に人気のスポットみろく横丁。通常は地元客のほか、観光客も訪れにぎわう場所だ。午後8時過ぎには、すべての店が閉めていたり、帰り支度をしたりしていた。人影もほとんどなく、路地は、ほぼ真っ暗。一部で裸電球のような街路灯がついているが、寂しさが増す状況だ。

 5、6人でいっぱいとなる小さなカウンターだけの店を営む桑木あい子さん(74)は「良くなったかと期待すればダメになり、少し戻れば、また落ち込むことが続いている。ただ、今回はひどい。16年間商売をやってきたが、こんな状態は初めてです」と嘆く。新規感染者が40人を超えたころから客足がぴたりと止まったという。

 協力金がいくらもらえるかわからないが、「協力金がなければ、無理だと感じていた。ありがたい。ただ、これからどうなるのか心配です」と話した。

 要請通りに店を閉めた老舗「味処 七味家」。100席以上の客席がある。北川友行社長(66)は「2年近くコロナの影響を受けている。とにかく先が見えない」と不安げだ。

 これまでも要請に従い席の間隔を空け、アクリル板も各席に取り付けた。このため、席数はピーク時の半分ほどという。協力金だけでは厳しいのが実情だ。「今年の忘年会シーズンがヤマとみんな思っている。ここで利益が出なければ、残る店はあるのかと聞きたくなる」

 時短要請の地区から外れた地域も複雑だ。要請地区から客が流れるという見方もあるが、少し離れた場所にある小さな飲食店の50代の経営者は「何を基準にして要請区域を決めたのか不満だ」という。「東京のように別の場所で飲むという人は、ここでは少ない。お客さんには入ってほしいが、逆に多いと感染が心配になる。複雑な気持ちです」と心情を語った。

 市保健所では感染症緊急対策チーム(時短要請担当)を作り、営業時間が守られているか市職員たちが見回りをしている。(横山蔵利)

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