迫るロシア下院選、訪ねてきた警官たち プーチン政権の「脅迫」方法

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モスクワ=石橋亮介
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 任期満了に伴うロシア下院選(定数450)が17~19日、行われる。プーチン政権は2024年の大統領選をにらんで反政権派を締め付けており、かつてないほど選挙の自由が失われている。実質21年の長期支配でライバルを排除してきた政権が、なぜ弾圧を加速させているのか。(モスクワ=石橋亮介)

 先月17日午後10時過ぎ、モスクワにある会社経営者(50)の男性の自宅で玄関のブザーが鳴り響いた。

 男性は不在で、朝の早い妻は既に寝ていたが、ブザーはいつまでも鳴りやまない。ドアを開けると、警察官2人がたずねた。

 「夫はナワリヌイの支持者か?」

 驚いた妻は男性に電話。「何も話すことはない」と男性の言葉を伝えると、警察官は「また来る」と言って去ったという。

ナワリヌイ氏の支持者に狙い

 アレクセイ・ナワリヌイ氏は政権批判の急先鋒(きゅうせんぽう)。2月に詐欺の罪で収監され、同氏が率いる「反汚職基金」など3団体も6月、違法な「過激派組織」に指定され、解散や活動停止に追い込まれた。

 人権団体OVDインフォによると、今春、ナワリヌイ氏の関連団体のサイトから十数万人もの支持者のメールアドレスが漏出。選挙の1カ月前から被害者宅への警察官の戸別訪問が千件以上確認されたという。始まったのは、3日間行われる下院選の投票開始を1カ月後に控えた8月17日だ。

 イリーナ・クレニナさん(4…

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