都立高校生製作の器具をパラリンピックで使用 持ち手を工夫して配慮

加藤秀彬
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 パラリンピック独自の陸上競技の種目に「こん棒投げ」がある。大会で使うこん棒は、競技人口が少ないため、国内に生産メーカーがない。東京大会では、都内の高校生が製作したこん棒も使用される。

 こん棒投げは、やり投げや砲丸投げができない握力の弱い選手のために考えられた種目。地面に固定された車いすや台座に座り、ボウリングのピンのような形のこん棒を片手で投げる。

 その道具となるこん棒は、国内メーカーがないため、調達先が限られる。そこで、大会組織委員会がパラリンピックへの理解を高める教育の一環として、東京都立工芸高校(文京区)の生徒に製作を依頼した。定時制で家具のデザインや製作を学ぶ生徒15人が2019年7月から製作を始め、20本が完成。今大会で、選手が選ぶこん棒の一部となっている。

 こん棒は長さ約40センチ、重さ397グラム。一番太い部分の直径は60ミリ以下という決まりがある。工夫したのは、持ち手の形。障害や投げ方が異なる選手のことを考えて、丸形や角形などの4種類を作った。

 当時製作を担当し、卒業した生徒の一人は「使いやすい、握りやすい、投げやすいこん棒を目指し、一本一本思いを込めて丁寧に仕上げました」とコメントしている。加藤秀彬