「あの言葉」は本当だった 大迫傑が選んだ引き際の美学

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堀川貴弘
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 いつも自分の引き際を考えていた。そして、何を残せるかを思い続けてきた。

 プロランナーの大迫傑(30)が太く、短いマラソン人生を締めくくった。東京五輪でのラストランは、2時間10分41秒で6位に入賞。ゴール直後に、白いタオルで顔を覆って泣いた。

 「100点満点の頑張りができたかな。次は後輩たちの番だと思います」

 「僕の6番が最低ラインで、ここからがスタート。日本選手にはマラソン王国としてのプライドをもって、パリ、ロス五輪を戦って欲しい。僕も6番から少しずつ先へ、というところを手助けしたい」

 このレースの10日前、ツイッターなどで、五輪を最後に引退する意向を明かしていた。

 なぜ今、大舞台の直前なのに? そう思ったが、振り返ってみると大迫の取材では、いつも競技人生の引き際の話が出ていた。

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 初めてインタビューしたのは、2016年の秋。リオデジャネイロ五輪の5000メートルと1万メートルに出場した大迫に、今後の目指す道を尋ねた。

 「東京五輪はマラソンで」という展望を聞いたのと同時に、当時25歳の選手が自ら「引退」について口にしたことが印象に残っている。

 「やめるときに、自分にしか…

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