米就業者23万人増、予想大きく下回る デルタ株拡大で伸び鈍化

ワシントン=青山直篤
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 米労働省が3日発表した8月の雇用統計は、景気動向を反映しやすい非農業部門の就業者数(季節調整済み)が前月比23万5千人増と、市場予想(同73万人増)を大きく下回った。デルタ株の感染拡大で、雇用の伸びが鈍化した。失業率は5・2%と、前月(5・4%)から改善した。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は、年内にあと3回開く連邦公開市場委員会(FOMC)のいずれかの会合で、コロナ危機対応の金融緩和策として続けてきた「量的緩和」の縮小を決める方針だ。8月の雇用統計は、直近の今月21、22日のFOMCで緩和縮小に踏み切るかどうかを占う重要な試金石となる。就業者数の伸びが約100万人だった6~7月に比べ、雇用回復の勢いは鈍っており、緩和縮小の開始は11月以降にずれ込む可能性が高まった。

 デルタ株による感染拡大で、米疾病対策センター(CDC)は7月末から屋内でのマスク着用を再び求め、8月の消費者マインドや景況感を示す指数は悪化。飲食業やレジャー産業などの雇用の下押し要因になっている。一方、今夏で失業給付の上乗せが打ち切られた州も多く、労働者が就労を急ぐ動きにもつながっている。(ワシントン=青山直篤)