南米小国の消防士の選手、直前に自転車購入 想定外にも動じず

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遠田寛生
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 初めて会ったのに、冷静沈着という言葉がよく似合うなと思った。ガイアナ初のパラリンピアンになったウォルター・グラントスチュワート(36)は、慌てるそぶりを一切見せない。

 31日に出場した自転車男子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害C5)。1周8キロを4周する。取材エリアでまさにインタビューが始まろうとした瞬間、関係者の指示を受けてコースへと引き返した。

 約20分後、再び報道陣の前に姿を現した。本人によると不備があり、もう1周走らないといけなかったという。まさかの「おかわり」で、1時間4分17秒69かかり13位。それでも「無事にレースを終えられた。大変恐縮する思いだ」と淡々と話した。

 何度も言い直したのが「disability(障害)」という言葉だった。「自分はその言葉を使いたくない。我々はdifferent abled(異なる機能がある)なんだ」

 南米北東部に位置し、ベネズエラの隣にある小国ガイアナに生まれた。走ることが得意だったが、バイク事故に遭い、右腕の大部分を失った。

 それでも人生を楽しめたらと…

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