「YES」から始まる自分の人生 イギリスの看板選手が伝えたいこと

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遠田寛生
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 世界の子どもたちに伝えたいことがある。

 「何でもまずはやってみてほしい。提案されたらイエスと言おう。試していたら、いずれ好きになるものが見つかると思う。好きになることを続けていれば自信がつき、道が開ける」

 英国代表の看板選手、ハナ・コックロフト(29)。ご意見番として様々なメディアに引っ張りだこで、昨春に1年延期になったときは、国内メディアからコメントが欲しいとオファーが殺到する存在だ。

 東京パラリンピックでは8月29日にあった陸上女子100メートルT34(脳性まひ=車いす)で世界記録を更新し、16秒39で金メダル。4日の800メートルT34は自身のパラリンピック記録を塗り替え、1分48秒99で2冠を達成した。

 0秒12届かず2種目世界記録更新は逃したものの、満足げだ。「コロナ禍でこの18カ月、トラックで練習できなかった。今はとてもうれしい」とほほえんだ。

 生まれた直後、2度の心臓発作を経験した。その影響で、脳から足へうまく信号が伝わらなくなった。物心がついたころには、自力で歩けないと悟った。

 それでも、前だけを見た。毎…

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