未解決事件動くたびに「今度は」 母子4人殺害、コロナ禍の光と影

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藤牧幸一、柏樹利弘
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 もどかしさで、心が折れそうになる。

 「もうだめなんじゃないかな。あの世に行ったとき、合わせる顔がない」

 天海としさん(59)は2004年に愛知県豊明市で起きた殺人・放火事件で、妹とおい、めいの4人を失った。9日で発生から17年になる。

 使命感に突き動かされてきた。自分の命は事件解決のためにある――。

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愛犬「ジャッキー」を囲む(左から)加藤佑基君、利代さん、里奈さん、正悟君=天海さん提供

 殺人事件の被害者遺族でつくる「宙(そら)の会」に加わり、公訴時効の廃止を訴えた。「なにがあっても犯人には罪を償ってほしい」。10年の法改正で悲願が実った。

 事件のことで頭がいっぱいで、テレビをつけることも音楽を聴くこともなかった。

 だが「事件を知らないから」と、情報提供を求めるチラシを受け取ってもらえないことが年を追うごとに増えた。腹を割って話せる現役の捜査員も減った。

 事件が風化していく。

 そこにコロナ禍が追い打ちを掛けた。チラシ配りや地域・学校での講演はほぼなくなった。

今も4人を思い出して泣いてしまう天海さんですが、最近は沈んでばかりではないといいます。

 つらくなると、亡くなった妹…

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