英空母クイーン・エリザベス、米海軍横須賀基地に寄港 中国牽制か

佐々木康之
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 米海軍横須賀基地神奈川県横須賀市)に4日、英海軍の空母クイーン・エリザベスが寄港した。2017年暮れの就役後、同艦が初めて臨む作戦航海で日本に来航した背景には、東シナ海などを足場に西太平洋への進出を図る中国を牽制(けんせい)する意図がうかがえる。

 午後2時25分、いつもは米空母が使う12号バースにクイーン・エリザベスが接岸した。米第7艦隊音楽隊が歓迎の演奏を終えると、同艦からバグパイプの音色が響く。全長280メートルの艦体を覆う飛行甲板には、英米30機余の艦載機のうち、戦闘機10機とヘリコプター2機の姿があった。

 同艦は5月に英国を発ち、英米、オランダ3カ国の水上艦8隻と潜水艦1隻で空母打撃群を編成。これまでインド洋や太平洋、南シナ海に展開し、一部の沿岸国と演習を重ねてきた。8月下旬には、東シナ海から関東南方にかけての海空域で海上自衛隊との共同訓練が始まり、今月に入ってカナダ艦1隻も加わった。

見守った駐日英大使は

 この日の寄港を見守った駐日英大使のジュリア・ロングボトム氏は報道陣に、「空母打撃群の訪問は、共通の価値観と安全保障上の優先事項、強固な貿易関係を基盤としたパートナーシップにさらに注力する姿勢を示す」と述べた。英政府がこれまで繰り返し強調してきた「民主的な価値観を守り、共通の脅威へ対処する」という空母派遣の意義は、「自由で開かれたインド太平洋」構想を掲げて中国海軍と向かい合う日米の姿勢と重なりあう。

 防衛省によると、同艦の寄港は9日まで。5日は英補給艦と、オランダのフリゲートが日米の横須賀基地にそれぞれ入港する予定だ。(佐々木康之)