マンションの清掃や資金管理などを委託していた管理会社から管理を断られるケースが、都市部のマンションを中心に増えています。新たな管理会社を探すのも難しく、見つからなければ「管理不全」にも陥りかねません。
背景には、マンション管理を巡る近年のある事情があるようです。
今、現場で何か起きているのでしょうか。
築43年「うまみ」なくなった?
「会社の事情もあり、もう契約の更新はできません」
昨年1月、川崎市内にあるマンションの管理組合の理事長の男性は、管理会社の担当者にこう言われた。5年ほど前から契約しており、「青天のへきれき。かなりショックだった」と話す。
更新拒否の理由について理事長は、築43年と古く、管理会社にとって「うまみ」がなくなったためではないか、とみる。
記事の後半で、管理拒否が増えている理由を詳しくご紹介します。背景には、近年できたとある法律の存在も。体験やご意見などは、メール dkh@asahi.com まで。
このマンションの管理組合で…
- 【視点】
分譲マンションは私有財産だ。自分の財産をどう使うかは、基本的に所有者の自由であり、マンション管理も、住民の合意に基づいて進められる。 この記事で問題となっている管理費は、古い規約では、全住戸の3分の2の特別決議の必要な「規約規定事項」
- 【視点】
「まさに、うちのことだ」。記事を読んでそう感じました。数年前、私が住んでいるマンションでも、それまで管理組合が契約していた大手の管理会社から「来年の契約は更新できない」という通知が届くという出来事があったからです。世帯数が比較的少ないため