少年院の少女たち追う映画 監督はレディース元総長 喫茶店主が奔走

武沢昌英
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 少年院に収容された少女たちを追ったドキュメンタリー映画「記憶 少年院の少女たちの未来への軌跡」の上映会が、北海道釧路市で開かれる。

 映画の監修・監督は10代の頃、レディース(女子暴走族)で総長となり、少年院を経験した中村すえこさん。出院者を支援する団体で活動している中村さんが4人の少女たちにインタビューした。

 育児放棄されて2歳から施設で育ち、10代で覚醒剤に手を出してしまったり、母親が薬物依存で生活力がなく、援助交際や万引きをしたり――。様々な形で生き延びてきた少女たちが、過去の記憶や将来への思いを語る。

 保護者や教官らの話のほか、院内での生活や矯正教育についても盛り込まれている。映画は2019年に完成。道内では昨年11月に札幌市で上映会があった。運営にかかわった団体のひとつが、児童養護施設や少年院出院者の自立を支援しているNPO法人スマイルリング(幕別町)だ。

 釧路市での上映会は、市内で喫茶店を経営する佐藤秀康さん(60)が今春、スマイルリングの堀田豊稔代表(46)と知り合ったことがきっかけだ。

 佐藤さんは以前、出院者や刑務所出所者向け求人誌を作った女性を特集したテレビ番組を興味深く見た。その話をした来店客が偶然、堀田さんと知り合いだった。

 そんな縁で佐藤さんに会いにやって来た堀田さんから「やりたいことがあるんですけど……」と映画上映について相談を受けた。堀田さんの活動に賛同、協力したいという地元の仲間たちと共に佐藤さんは「スマイルリング釧路」を立ち上げ、今回の上映会を主催することになった。

 佐藤さんは「少年院を出た人たちへの偏見は今もあり、立ちはだかる壁は大きい。『少年院とは縁がない』と思っている人たちにも見てもらい、何かを感じてもらえたら」と話す。

 上映会は市生涯学習センター(まなぼっと幣舞(ぬさまい))で、25日午後1時開場。入場料2千円。事前申込制で、新型コロナ対策のため住所、氏名、電話番号を記入して事務局のファクス(0154・41・6822)へ送信を。入場料は当日精算。(武沢昌英)