井山名人連勝か、一力挑戦者タイか 「肝」の囲碁名人戦第2局

大出公二
井山名人「碁聖戦は過去のこと」一力挑戦者「ネット碁たくさん打った」~対局者インタビュー~【第46期囲碁名人戦第2局】=村上耕司撮影
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 井山裕太名人(32)に一力遼天元(24)が挑戦する第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局が8、9の両日、福島県郡山市の磐梯熱海温泉「四季彩一力」で打たれる。開幕先勝の名人が突き放すか、挑戦者がタイに戻すか。七番勝負の“肝”といわれる最初の偶数局を迎える。

 今夏、一力の持つ碁聖には井山が、井山が持つ名人には一力が挑戦するダブルタイトルマッチとなり、碁聖戦五番勝負は井山が1勝2敗のカド番をひっくり返してタイトルを奪取した。名人戦第1局と合わせて、ここまで井山は対一力3連勝しており、一気の寄り切りをねらう。一力は早い段階で1勝を返し、流れを変えたい。

 対局を翌日に控えた7日、両対局者は関係者と一緒に現地入りした。午後5時から行われた対局室検分では、使用する盤などを確認した。検分後には両者に一人ずつインタビューが行われた。井山名人は「碁聖戦で結果を出せたことはよかったが、今となってはそれも過去のことなので、明日からはまた気持ちを新たに自分のベストを尽くしたい」。第2局に向けては「リードするかタイになるか、大きな一番になると思うが、自分では意識したことはなくて、どれも大事な一番に変わりないので、ベストを尽くすことに集中したい」と話した。

 一方、一力挑戦者は「碁聖戦から少し間隔が開いたので、その間、ネット碁をたくさん打ったり、いろいろリフレッシュの方法を探したり、試行錯誤しながら過ごしていた」。対局場については「挑戦が決まった時に初めて知って、ここで名人戦をやるということは挑戦が決まる前から決まっていたそうなので、今期の名人戦に挑戦者として出ることができて非常に奇遇というか、光栄に感じている。このようなすばらしい環境で対局できることを非常に光栄に思うので、明日からの第2局、精いっぱい自分らしくできればいいかなと思う」と話した。

 午後6時からの開幕式では、品川萬里・郡山市長が地元を代表して「後世に『磐梯熱海の戦い』と言っていただけるようなすばらしい名勝負を展開していただくことを祈念したい」と歓迎のあいさつをした。

 宿は一力挑戦者とは関係ないが、あいさつに立った挑戦者は「至るところに一力と名前があるので、非常に親近感がわいてきた」。これに対し名人は「こちらの対局場をうかがったときにどこかで聞き覚えがあるなと感じた。完全アウェーを覚悟してきたが、皆様に温かく迎えられて感謝します」と話して、会場を沸かせた。

 持ち時間は各8時間の2日制。8日午前9時に始まり、同日夜に打ち掛け。9日午前9時に再開し、夜までに決着する見込み。立会人は高尾紳路九段が務める。(大出公二)