第2回「大砲で蚊はたたけない」 中国の識者が考える米国の対テロ戦略失敗

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9.11後の世界② デザイン・花岡紗季
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 「カブール陥落」が米国覇権の衰退を告げる鐘を鳴らした――。米軍機がカブール国際空港から飛び立った8月中旬、中国国営新華社通信はこう題した論評記事を配信しました。冷戦後、唯一の超大国として世界秩序を主導してきた米国の没落を見た中国は、今後どう動くのでしょうか。米国外交戦略や米中関係を研究する清華大学の達巍教授に聞きました。

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達巍・清華大学社会科学学院教授=本人提供

 ――2001年の同時多発テロは世界にどのような変化をもたらしましたか。

 「この大規模なテロ攻撃は多くを変えてしまった分水嶺(ぶんすいれい)の事件だったと思います。まず、私たちの安全に対する認識を大きく変えました。9・11以前に人類社会や国家が直面した主要な脅威は国家間の戦争でしたが、それに勝るとも劣らない非伝統的な脅威が出現しました」

「戦争を始める時には『なぜ戦うのか』や『どのように終わらせるのか』を考える必要がある」。達巍教授が訴えるアメリカの「戦略失敗」とは。そして米中関係は今後、どう進んでいくと予想しているのでしょうか。

 「二つ目は、米国の国家安全…

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