財務省恒例の風景が様変わり? 予算編成、原則オンライン化へ

榊原謙
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 来年度予算の編成作業が本格化する秋以降、財務省に各省庁の幹部らが大勢押し寄せる毎年恒例の風景が今年は様変わりしそうだ。財務省が各省庁から要求内容を聞き取る作業を9月中はオンライン会議で行うことにしたためだ。新型コロナの感染予防とともに、霞が関働き方改革につなげる狙いもあるという。

 例年、9月に入ると、各省庁の事務次官や局長、課長ら幹部が、予算の要求内容を説明するため、財務省を訪れる。査定を担当する主計局前の廊下には、面会の順番を待つ幹部らでごった返す時期もある。

 そこで、今年はこの「密」状態を避けようと、9月を「強化月間」と定め、主計局長や主計局次長による聞き取りは完全にオンライン化。課長級の主計官以下の各担当者も、相手側の省庁が希望しなければ、対面形式は取りやめることにし、実際に大きく減っているという。

 オンライン化で待ち時間や移動時間が大幅に減り、事前に決めた会議の時間も守られるようになって、長時間労働の是正にもつながっているという。省庁側にも、財務省に「呼びつけられる」ことへの不満があるだけに、オンライン化は当面は歓迎されそうだ。

 ただ、予算編成は年末に向けて各省庁と財務省のつばぜり合いが激しくなる。瀬戸際の折衝までオンライン化するかは現段階で見通せておらず、9月の取り組みを検証し、10月以降も続けるか検討する方針だ。(榊原謙)