消防が撮ったコロナ禍最前線 異色ドキュメント「救急係長カワムラ」

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大下美倫
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 コロナ禍で奔走する救急現場に密着したドキュメンタリー番組を、神戸市消防局が制作した。9日の「救急の日」に合わせ、ケーブルテレビで放送される。番組に込めた、市民に伝えたいメッセージがある。

 番組は、約20分間の「救急係長カワムラ」。21人を束ねる兵庫消防署の救急係長、川村翔太消防司令(38)の1日を追う形で、救急の最前線を映し出す。

 指令を受けて活動方針を急いで相談する姿、休憩中の急な呼び出しにも対応する姿にカメラが迫った。救急隊の経験がなく、救急係長としては「異色」の川村さん。働き方改革や机のフリーアドレス化など、新たな取り組みに挑む姿も紹介している。

 市消防局によると、コロナ禍の今、救急患者の搬送先が決まらない「救急搬送困難」が増えている。今年1~7月の件数は、一昨年の同時期に比べて約2・6倍となった。「搬送できる病院がないという苦悩と毎日たたかっている」と川村さん。救急現場の負担が増している現実がある。

 番組の構成やナレーションをはじめ、制作の大部分を消防局員が担った。真剣なまなざしの川村さんが印象的な番組ポスターも、消防局員の手描きだ。「命を救いたい」と思いつつ、救急隊員たちの安全を心配する葛藤を表現しているという。

 神戸市消防局は、番組作りを通じて何を伝えたかったのか。現場の奮闘だけでなく、市民とともにコロナ禍を乗り越えたいとの思いを込めたという。

 番組は午後8時からケーブルテレビ「J:COM(ジェイコム)チャンネル」で放送され、神戸、芦屋、三木の各市で視聴できる。その後は神戸市の公式ユーチューブチャンネルでも公開する予定だ。(大下美倫)

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