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コロナ感染者の48%に後遺症、嗅覚障害など 世田谷区が大規模調査

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 東京都世田谷区は、新型コロナウイルスに感染した区民や区内病院に入院した人を対象に実施した後遺症に関するアンケートの結果(速報)を公表した。回答を得た3710件の内容からは、コロナの症状がおさまっても、様々な後遺症の症状や退院後の不安などに苦しむ姿が浮き彫りになった。区によると、無症状や軽症者も含めた大規模な調査は全国的にも珍しいという。

 区は外部機関に委託し、今年4月15日時点で区保健所に提出された「発生届」をもとに、コロナ感染者8959人にアンケートを依頼した。調査期間は7月16日から8月6日で、郵送とインターネットで3710人(有効回収率41・4%)から回答を得た。

 回答者のうち、「後遺症がある」と答えたのは1786人(48・1%)、「ない」は1830人(49・3%)と、ほぼ2分した。94人が「無回答」だった。年代別の後遺症の有無の割合では、30、40、50代で「ある」がいずれも半数を超えていた。

 後遺症の症状別で最も多かったのは嗅覚(きゅうかく)障害で971件。全身のけんたい感(893件)、味覚障害(801件)と続いた。

 アンケートでは療養中や、療養後に困ったことについても質問。体調や健康面への不安が1270件と最多で、家族への感染の不安(1169件)、療養生活での不安やストレス(1033件)も多かった。ほかに、「自宅待機中の生活」「うわさなどへの不安」「風評被害・誹謗(ひぼう)中傷」など、経済的な不安もあるが、家族や自身の体調や周囲からの目への不安を訴える声も目立った。区はコロナ後遺症相談窓口(03・5432・2910)を開設しているが、4~9月に227件の相談が寄せられたという。

 保坂展人区長は「後遺症に苦しむ人がこれだけ多いとわかり、胸が痛くなった」とし、退院後の受け皿が不十分で、後遺症治療がコロナ治療の延長として必要だとの考えを示した。「分析結果への意見を専門家に聞き、追加調査の実施もあり得る」と話した。10月下旬に最終結果をまとめて、区のサイトなどに掲載し、感染予防の啓発活動などに役立てたいとしている。中山由美

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