メガソーラー計画、外国企業の事業なのに町予算で調査 住民ら問題視

依光隆明
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 【長野】外国企業が持つ富士見町メガソーラー計画地で7日、町がボーリング調査を始めた。事業費約400万円は本年度予算の予備費から支出しており、住民からは「町の予算で民間事業の地質調査をするなんておかしい」という疑問の声が続出。住民の一部は住民監査請求を行うことを決め、準備を進めている。

 計画地は同町出身の政治家、小川平吉(1870~1942)の別荘「帰去来(ききょらい)荘」。敷地面積は約1・8ヘクタールで、2018年にスペインの業者が購入している。許認可取得後は中国系の業者がソーラー事業を展開する計画。多くの文人、政治家が訪れた別荘だけに、地元では反対の声が強い。

 町によると、ボーリングの目的は①業者の調査結果を検証②町としても盛り土工事の安全性を検証――の二つ。計画地内の2カ所で深さ10メートルのボーリングをする、としている。6日朝の議会全員協議会で町側が説明し、即日業者と契約。7日から工事に入った。ボーリング完了は「来週初め」(町総務課)の予定。

 住民と議員の一部が問題視するのは、▽計画遂行ありきの調査となる▽民間業者がやるべき調査ではないのか▽予備費を使っていいのか――など。

 予備費はもともと予算の不足を補うための予算で、突発的な災害などに使われる。町は「ボーリング業者の予定が立て込んでいて、急いで契約する必要があった。補正予算では間に合わなかった」と説明。住民側は「なぜ急ぐのか。急いでいるのは業者であり、住民は急いでいない」などと反発する。

 予備費の使途は議会の議決等が必要ない。それだけに、県市町村課は「(予備費の使用には)慎重であるべきだ。町が住民や議会に説明し、理解を得ないといけない。それに尽きる」と話している。

 住民側は近く住民監査請求を行ってボーリング予算の妥当性を問う計画。ある住民は「町の予算で業者の調査を追認し、結果として事業の手助けをすることになりかねない」と訴えている。(依光隆明)