ラジオは今も「お便りだけが頼りです」 ニッポン放送社長に聞いた

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構成・黒田健朗
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 SNS時代も、「お便りだけが頼りです」――。オールナイトニッポンなどの人気ラジオ番組を放送するニッポン放送社長の檜原麻希さん(60)は、「SNSの誕生がラジオの双方向性の魅力を大きくした」と語ります。インターネットの世界でエンターテインメントの新しい形を模索する「Radiotalk」(ラジオトーク)代表取締役の井上佳央里さん(31)と、「劇団ノーミーツ」主宰の広屋佑規さん(29)のラジオ好き2人が、ラジオの今や未来について話を聞きました。

ラジオ、本領発揮の時代

 ――ラジオの魅力は入社当時と今で変わっていると思いますか。

 2000年代に入る頃、ラジオがオールドメディアと言われたことがありました。ただ、20年ぐらい前から、リスナーとのやりとりがはがきやFAXから、メールが中心になり、ここ10年はそれらに加えてTwitterなどSNSが大きなコミュニケーションツールになっています。そして、radiko(ラジコ)もできた。スマホのようなパーソナルな端末を持てるようになったことで、リーチが増えているというのが昔との圧倒的な違いです。その器の違いはありますが、パーソナリティーとリスナーの一体感とか、コンテンツの本質は全然変わっていません。「お便りだけが頼りです」というように、今もリスナーとのインタラクション(相互作用)で成立しているメディアだと思います。

 ――確かPodcastが出始めてアーカイブされたものが聞けるようになって、周りでも聞く人が増えたと感じます。

 若い頃にラジオに触れた人は、大人になっても戻ってきます。社会人になると忙しいし違う遊びもあるけど、今の時代、タイムフリーなど好きなときに接触できる世の中になったからこそ、離れないというのはありがたいですね。

 ――オードリーのオールナイトニッポン(ANN)であれば、ツイッターのハッシュタグは「#annkw」。聞き始めるときにツイッターで出席をとるかのような感覚があります。着席したと報告するみたいなところの可視化がされて、ますますおもしろくなってきたな、と。

 例えば、「岡村隆史のオールナイトニッポン歌謡祭」のイベントで、横浜アリーナがいっぱいになるんです。番組のコーナーで、全国からうれしそうに来てくれる熱狂はラジオらしいし、ほかにはない形ですよね。

 ――ラジオの本質は変わっていないけど、スマホやSNSが整ったからこそ魅力が倍増していますね。

 本領発揮かもしれませんね。インターネットが始まった頃にはネットの双方向性を生かし切れておらず、ラジオはもう少し遠いところにいた感じがありましたが、TwitterなどSNSの誕生がラジオの双方向性の魅力を大きくしました。リスナー同士の盛り上がり、距離感をどうつくるかが大事です。いまそこがすごくうまくいっているので、リスナーのみなさんも触れ合いやすいのかもしれない。

 ――距離感や熱狂が可視化されやすい時代に変化していきましたよね。

 スポンサーもそれをより求めるような世の中になりました。そういう意味ではリスナーのコミュニティーは強力なネットワークですし、ますますリスナーを大事にしないといけないですね。

 ――この番組は距離感が絶妙だなと思ったりすることは。

YOASOBI、佐久間宣行、久保みね……

 不思議なんですが、ラジオっ…

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