1本のオリーブオイルをたどったら アラブ系・ユダヤ系の「融和」に

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平川仁
写真・図版
フェアトレードの食料品などを扱う商店「のっぽくん」の店頭に並ぶ「パレスチナ・オリーブ」=2021年8月24日、石川県野々市市本町2丁目、平川仁撮影
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 石川県野々市市の食料品店で、「パレスチナ・オリーブ」と書かれた瓶を見つけた。イスラエルのアラブ系とユダヤ系の住民が一緒に作るオリーブオイルだという。イスラエルから石川まで届いた背景を現地の生産者に聞くと、商品の裏にある願いが伝わってきた。

 金沢市中心部から車で約15分。住宅街の一角にある店舗「のっぽくん」は、世界各地のフェアトレード品を取り扱う。お目当てのオイルは1本2268円(税込み、500cc)。少々値は張るが、口に含むとオリーブの華やかな香りが一気に広がる。店の小浦むつみ副社長(52)は「トマトやキムチをのせた豆腐にかけるととても合う」と話す。

 瓶のラベルには、「イスラエルで変革を目指すアラブ・パレスチナ女性とユダヤ女性が中心となっている非営利組織」から輸入していることが記されていた。

「ガリラヤのシンディアナ」とは

 1948年のイスラエル建国で故郷を追われたアラブ人を一般的に「パレスチナ人」と呼ぶ。それに対し、「アラブ系イスラエル人」とは現地に残った人やその子孫でイスラエル国籍を持つ人のこと。イスラエル中央統計局によると、イスラエル人口の約2割(195万人)を占める。

 このオイルは、アラブ系と、ユダヤ系の女性ら計19人でつくる非営利団体「ガリラヤのシンディアナ」が作っているという。ラベルで団体名を知り、メールで取材を申し込んだ。

 団体の代表で、ユダヤ系のハダス・ラハブさん(67)がオンラインの英語での取材に応じてくれた。

画面の向こうのパレスチナの世界。取材が実現し、聞けたのは、ユダヤ系とアラブ系が協力できているという驚きの内容でした。

 団体は、パレスチナの暫定的…

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