暗号資産、無許可で仲介した疑い 詐欺被害者に投資持ちかけか

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 「ワールドフレンドシップコイン(WFC)」と名付けた暗号資産(仮想通貨)を作り、無許可で客の取引を仲介したとして、警視庁は8日、東京都港区の会社役員紙屋道雄容疑者(71)ら男7人を資金決済法違反(無許可の交換業)の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。

 暗号資産の交換業が許可制になった2017年4月以降、捜査当局が無許可での仲介行為を立件するのは初めて。

 捜査関係者によると、顧客の多くは、愛知県警などが詐欺容疑で昨年摘発した投資会社「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市経営破綻(はたん))の出資者だった。

 この事件では、架空の投資話で高配当などを約束して約1万3千人から約460億円を集めたとされ、実質的経営者が今年6月に有罪判決を受けた。紙屋容疑者らはテキシア社の顧客を集めてセミナーを開き、「被害をゼロにする」「WFCを持てば負債をなくせる」などと言って購入を勧めていたといい、警視庁は同社との関連について調べる方針だ。

 7人の逮捕容疑は、18年11月~19年2月ごろ、暗号資産の交換業を営むのに必要な国の登録がないまま、都内などに住む50~70代の計6人にWFCを販売したというもの。暗号資産は許可を得た業者が国内向けの取引に限って仲介できる仕組み。金融庁によると、紙屋容疑者らは許可を得ていなかったという。

 警視庁は客から相談を受けるなどして捜査を始めた。今年1月に紙屋容疑者らが経営する都内の会社を家宅捜索し、押収した資料を分析するなどして営業実態を調べていた。