錦織圭と米国で修業した元選手、コートへ戻る 抱き続けた思いとは

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内田快
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 男子のプロテニス選手・錦織圭(31、日清食品)が、中学時代からの米国留学を機に飛躍したことはよく知られている。このとき、錦織とともに海を渡った1人が富田玄輝さん(33)だ。一度はラケットを手放したが、コーチとしてコートに戻ってきた。

 「前のめりになりすぎないようにしようね」。子どもたちににこやかに教える姿が岡山市にあった。お手本でフォアハンドを打つ。球は伸びやかだ。1月から、自らが育ったアサヒテニスクラブのヘッドコーチとして働いている。

順風満帆のスタート

 ジュニア時代は将来を嘱望された。

 小学校入学前から始めたテニスで、またたく間に同年代の全国トップクラスに立った。「身長も高く、攻撃的で、サーブもその年代にしては打てていた」

 日本テニス協会の名誉顧問・盛田正明さんがジュニア選手を支援する「盛田ファンド」から声がかかり、中3の夏に米国へ渡り、フロリダ州のIMGアカデミーに入った。「せっかくのチャンスだから行きたかった」

 留学の同期3人の中に、1学年下で島根県出身の錦織がいた。出身地が近いこともあり、小学生の頃から大会でよく対戦し、ダブルスを組んで全国を制したこともある仲だった。

「何カ月も続くのか…」

 全寮制アカデミーの暮らしは「とにかくしんどかった」という。朝6時半から昼まで練習やトレーニング。昼食をとって、現地の学校へ。そして午後3時半から3時間ほど練習。「あまり自由時間はなかったですね」

 生活は減点方式。鍵をかけ忘…

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