末期がん患者の緩和ケアに長年尽くした下稲葉康之さん死去

山田佳奈

 福岡県志免町の栄光病院で多くの末期がん患者をみとってきた医師で、名誉ホスピス長や名誉会長などを務めた下稲葉康之(しもいなば・やすゆき)さんが2日、慢性腎不全で死去した。82歳だった。葬儀は親族で営んだ。喪主は長男で同病院ホスピス長の順一さん。

 鹿児島県出身。10歳上の姉が関節リウマチで苦しんだことから医学を志し、九州大医学部に入学。在学中にキリスト教の洗礼を受けた。80年に末期がん患者のケアに取り組み始め、90年に緩和ケア病棟の認可を九州で初めて受けた。日本ホスピス緩和ケア協会の設立に尽力し、九州支部代表を務めた。18年には病院がある福岡県志免町で子どもの居場所づくりや高齢者の見守りなどの互助活動を支援するNPO法人を設立し、今年6月まで理事長を務めた。(山田佳奈)