「罷免は行きすぎ」 弾劾訴追の岡口基一判事を「守る会」発足

阿部峻介
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 SNSで刑事事件の遺族を傷つける投稿をしたなどとして裁判官弾劾(だんがい)裁判所に訴追された岡口基一・仙台高裁判事(55)=職務停止中=について、弁護士や学者の有志が「守る会」を立ち上げた。8日の会見で「犯罪ではなく表現行為を問題として(法曹資格を失わせる)罷免(ひめん)とするのは行きすぎだ」と訴えた。1760人が賛同しているという。

 弾劾裁判所は衆参両院の国会議員計14人で構成し、罷免が妥当かだけを判断する。岡口氏は、東京高裁がホームページに載せた殺人事件の判決文を引用し「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男」などと投稿。抗議した遺族を「高裁に洗脳」されていると書いた。

法曹資格失うべき?国会の弾劾裁判所が判断へ

 最高裁はこうした言動について「裁判官として品位を辱める行状にあたる」として戒告処分にした一方、国会議員でつくる裁判官訴追委員会が遺族らの請求を受けて今年6月、罷免を求めて訴追した。

 弾劾裁判所は7月、判決を出すまで岡口氏の職務を停止すると決定。今後、公開の法廷で審理する。審理に関わった議員のうち3分の2以上が賛成すれば罷免となり、岡口氏は法曹資格を失う。不服申し立てはできず、退職金も出ない。

 過去に訴追された裁判官は8人。近年は盗撮やストーカー行為などの刑事事件を起こした人が多く、7人が罷免されている。(阿部峻介)