第4回9・11の追悼碑、いまも絶えぬ星条旗 後世に伝えるあの日の記憶

有料会員記事米同時多発テロ

ニューヨーク=藤原学思
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あれから20年 私はここにいる 米同時多発テロ

 日本人24人を含む2977人が亡くなった米同時多発テロから、11日で20年を迎えた。テロの発生後に生まれた市民も増える中、悲劇をどのように後世に伝えていくべきなのか。ニューヨークの現場に設けられた追悼施設で、模索が続いている。

 ニューヨーク・マンハッタン。テロ後、世界貿易センター(WTC)ビルの崩落現場から撤去されたがれきは、200万トン近くに及んだ。撤去が完了したのは、テロから262日後のことだった。

 跡地は現在、追悼のための広場になっている。巨大なブロンズ碑がビル跡地を囲うように二つ並び、1993年のテロの犠牲者を含めた計2983人の氏名が刻まれている。碑に囲まれた深さ9メートルの人工池には、水がとめどなく流れ込む。

 63カ国の5千人以上が応募したコンペで選ばれ、マイケル・アラッドさん(52)がデザインを担った。2011年9月、テロから10年後に公開された。

「いない、ということに、物質的な感覚を]

 ニューヨーク市住宅局の建築士だったアラッドさんはあの朝、ラジオで旅客機がビルに激突したと知った。寝室の窓から、快晴の空が黒煙に染められていく様子が見えた。

 「事故か」。自宅マンションの屋上に上がって現場を眺めていると、2機目の旅客機が見えた。機体は向きを変え、隣のビルに突っ込んでいく――。現場近くで働く妻が心配になり、自転車で街を走った。幸い、妻は無事だった。

 ロンドンで生まれ、主にイス…

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連載あれから20年 私はここにいる 米同時多発テロ(全4回)

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